めまい

※短編『帰り道』の二人です。 ほんっっとに甘いんで、胸焼け覚悟して下さい(苦笑)


学校で、ふとした時にキスをすることは今までにもあった。
階段上ってる途中とか、帰りの下駄箱とか・・・、目が合った時にこっそりと。
触れるだけのが多いけど、それだけでも毎回俺の胸はギュってなる。慣れずに毎回赤面してる。
アイツもそれは気付いてて、俺の反応を見て、いっつもクスって笑うんだ。

涼しい顔しちゃってさ・・・。  それって、ちょっと悔しい。
きっと・・・、俺の方がアイツのことを好きなんだ。 それも悔しいけど、仕方ない。 ほんとのことだから。



てっきり今日もそうだと思ってた。 軽くで済むんだと思ってた。
でも、アイツの顔はなかなか離れていかない。
滅多に人の通らない階段脇だから、悪ノリ、してる?

俺の唇を軽く食んだり、小さく音を立てて緩く吸い付いたり・・・まあいつもの延長線上かなぁ・・・ってボーっとしながら大人しく任せてたんだけど、揶揄うように俺の唇を優しく撫でていたアイツの舌先が、突然奥の方に進入してきてさすがにちょっと焦った。


「・・・っ・・ちょ、・・・マサキ!?」


咄嗟に身体をずらそうとしたんだけど、俺は背中を壁に押し付けられるように立っていて、しかもアイツの手が顔の両側の壁に置かれていたから、右にも左にも動けなかった。
それに・・・さっきまでのキスの所為で、足に力が入らなくなっちゃってたし。

とにかくこれ以上はマズいって、必死になって顔を背けようとしていたら、とうとう頬を両手で挟まれた。


「ナ〜オ。 こっち向いて、逃げないで。」


そんなこと言ったってさ・・・  これ、なんかヤバイもん。

アイツの身体を引き離そうと、胸元を手で押してみたけど全然効果がない。力なんて入ってない。
もうどうしていいのかわからなくなって、ギュッと固く目を瞑ったら、小さな声でアイツが呟いた。


「イヤ? ・・・俺とキスすんの、そんなにイヤ?」
「ちがっ、・・・そうじゃなくて」

「じゃあ何?」


そんな悲しそうな顔しないでくれよ。 嫌なわけないじゃないか・・・。
でもお前とこんなキスすると・・・・・・


「ドキドキ・・・しすぎて」


そう。 ドキドキして、頭にカーッて血が上って、・・・何も考えられなくなって



「めまいが・・・するから」





+ + + + +





人影がなくなって目が合うと、お約束のように軽いキスは交わしてた。

真っ赤になって俯いて、ふうっと小さく息を吐く・・・。
ほんと、いつまで経っても慣れないよね。 やっぱり人に見られる可能性はゼロじゃないから緊張しちゃう?それとも相手が俺だから?・・・なんて呑気に考えたりして、コイツの可愛い反応を楽しむくらいの余裕はあったはずだけど。

これは、ちょっと・・・・・・
涙溜めて、困った顔でじっと見つめられてしまうとさすがにね。  余裕なんか、一気になくなる。

俺を押し返そうとしていた腕を取って、壁に押し付けて、かなり強引に口を塞いだ。


逃げないでって言ったのに、相変わらずコイツの舌は逃げ腰。
それどころか、まだ顔を背けようとしてるし・・・


なんでだよ・・・
眩暈ぐらいいくらだって起こせばいいじゃん。 もっとわけわかんなくなればいい。  そうして欲しいのに・・・

俺の望みに反して、いつまでも抵抗するコイツにちょっと頭きて、舌を強く吸い上げたら切なそうに吐息を漏らした。


「・・っふ・・・・・・・んっ」


うわ、そういう声出しますか。  あー・・・、余計頭に血が上る。

些かシャレにならなくなってきて、強引なキスはちょっと中断。 そのかわりに、壊れるかってくらいにぎゅーって抱き締めた。


ナオト、カワイイ。 ナオト、ダイスキ。

何度も何度も耳元で囁いて、何度も何度も小さいキスを繰り返していたら、俺の背中に廻っていた腕の力が抜けた。


やっと降参?

お前は知らないだろうけど、俺なんかずっと前から白旗あげてるんだよ?



「俺だって・・・・・・、眩暈する。」


呟いた俺の言葉で、アイツがちょっと首を傾げた。  まだわかんないかなぁ〜・・・?




「俺だって眩暈がするんだよ。ナオトに触ると。   ・・・・・・好きすぎて。」


ナオトがまたギュッって目を瞑った。 いつも以上に真っ赤な顔して。










ひょーッ。 書いてるこっちが眩暈する・・・


Special Thanks ♥♥  いただいたお名前つけてみました〜ッ!!
(アイツ・コイツ呼ばわりも混じってますが)  マサキ君とナオト君です。






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