ありえないだろっ おまけ : 『その後どうなった?』 【side-明人】



俺が退院してからというもの、誠はなるべく俺と二人きりにならないようにしていた。 避け方が露骨というかなんというか・・・、まあ、早い話が逃げ回られているのだ。 どこの世界に王子様から逃げ回るお姫様がいるんだって・・・言うと殴られるから言わないけど。
俺が他のヤツと遊びに行ったりすると拗ねるクセにさ〜。 わけわかんねえよ。

しっかし、俺としたことが誠ひとり未だに思うようにできていないとは・・・情けない。



「で、いつになったら約束果たしてくれるわけ?」


用事がある (何の用事かハッキリ答えられない所が間抜けだ。答えぐらい用意しておけっての) と言って先に下校しようとした誠の首根っこを掴まえて俺の部屋に連行し、とうとう今日ハッキリ口に出したのだが。

顔を顰めながら、誠が俺から少しずつ距離を取る。


「でもさあー・・・、あれってやっぱりズルイと思うんだよね。」
「そりゃまあそうだけど。」
「だろぉ? そういう約束は無効だと思うんだよね。」


と、実に往生際が悪い。


「確かにあれはズルかった。認めよう。 だけどなマコ、俺は本当にお前が好きなんだ。
 だから最後かもしれないあの時に、ズルイと思ってても言わずにはいられなかった。
 それはもうわかってくれてるだろ?」

「わかってるけど・・・。 それとこれとは話が別じゃないのかなあ・・・。」


あ゛あ゛ーーーっ、埒明かねえ・・・ (溜息)


「わかった。じゃあ諦めるよ。」
「えっ・・・」
「もう一度お前の気持ちを確認してから諦める。」
「はあ・・・?」


怪訝そうな顔をしている誠を目の前に座らせて、出来る限り真剣な表情を作って語りかけた。


「誠、俺はお前が好きだ。 お前は俺が好きか?」


「・・・そりゃ嫌いじゃないけど、友達として・・・みたいな感じで・・・」

「じゃあもういい。今後一切、お前に友達以上のことを望むのは止める。」
「えっ!?」


「誰か別の人間と付き合うことにするよ。」
「ええっ!?」


「今まで俺と一緒に居てくれてありがとう、マコ。
 これからは・・・今までのようには傍に居られないと思うけど・・・」
「えええっ!?」


「だって振られちゃったし・・・、このまま傍に居るなんてツラすぎる・・・」
「ちょ、そんな・・・」





「って言ったらどう思う?」



ボカッ、っと、鈍い音が部屋に響いた。 痛ェーなぁ、もう。 最近コイツ、ほんとに手が早いんだよな。


「そういう風に揶揄うなっ!!」


思いっ切り殴られた頭を擦りながら顔を上げると、真っ赤になってプルプルと震えて激怒している誠がいた。 揶揄ってるワケじゃねえんだけどなあ・・・


「そんな怒るなよ・・・。」
「お前のそういう所が嫌いだ!」
「悪かったよ。 でも、お前も素直じゃないから・・・」
「どこがだよっ!」

「だって、俺が他のヤツと付き合うのはイヤなんだろ? 傍に居なくなるのはイヤなんだろ?」
「・・・・・・・・・。」


「いい加減認めろよ。 お前、俺のこと好きなんだってば。」



『勝手なこと言ってんな・・・』 って言いながら、引き寄せた俺の腕の中で大人しくしている。
顎を上げさせて唇を重ねても抵抗すらしない。 (舌を入れたらさすがに怯むだろうが)

ああ・・・、ここまでしていて誠のOKを大人しく待っている俺も俺だ。



「好きだよ、誠。」

「しつこい・・・」
「『しつこい』 じゃなくて、『俺もだよ』 って言うの、こういう時は。」
「るさいって・・・・・・」

「ほら、早く言え。」
「・・・・・・・・・・・・。」



まったく、いつになったら洗脳されてくれんのかね、俺のマコちゃんは・・・。
この調子でいったら・・・、マコのペースに合わせてたら、俺たち爺ちゃんになるまで清い関係だよ。

それまでおあずけ??


マジでありえないんですけど・・・










+++ end +++
『その後どうなった?』 って、
どうにもなってないんだなぁ〜、これが(苦笑)





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